[No.352] 風呂で亡くなる方が・・
年間5000人弱の方が、風呂で亡くなるそうです。私のご近所でも一昨年、3人ほどが入浴中に亡くなられました。我が家も古い五右衛門風呂から今風のしゃれた風呂に変えたのですが、老人には危険極まりない湯船だと感じました。スベスベしたプラスチック製の見た目は綺麗な湯船ですが、上向きに半分寝るような状態で入るので、居眠りでもして、口に水でも入れば、慌ててそのまま潜りかねません。若い方には理解できないでしょうが、歳をとると居眠りの瞬間、今の状況が全く判断出来なくなるのです。昨日か今日か、どこに居るのか、何をしていたのかさえ判断できません。咄嗟に足で立とうと本能的に足を突っ張っても滑るばかりで、そのまま水に潜ってしまいます。五右衛門のように湯船が狭く縦型にしゃがんで入る場合、たとえ居眠りをして顔が水に浸かったとしても、瞬間的に足を延ばそうとしますから湯船にそのまま浸かってバシャバシャ暴れることはありません。狭いから手も湯船の壁や底に届くし、倒れたとしても脳卒中で手足の自由でも奪われない限り助かる率は大きいと思います。最近、特に風呂での死亡事故が多いのは、原因の一つに湯船の形があるのではないかと感じています。しゃがんだまま入る昔風の湯船は、湯の中にすっぽり入りたい日本人独特の安全な形ではないでしょうか。湯船に寝そべって石鹸の泡だらけになってシャワーだけで済ます外国人の真似は、湿度が高く、汗でべたつく日本の風土や習慣には合わないのかもしれません。
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