ヒストグラム
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薪ストーブの臭いが気になるので法規制することは出来ないか、、と言う意見が新聞に出たそうです。
私なりの考えを書いてみました。
私も最近、薪ストーブを使うことに踏み切った一人です。
「匂い」は感覚的なもので定量化出来ません。「味」や「色」の好みを法規制するとしたらどうなるか、、
だからと言って出し放題出してよいと言うものでもないでしょう。
焼肉、天ぷら、干物、うなぎ等の匂いは社会通念上で許されているにすぎず、あまり得意でない私にとっては「臭い」匂いでしかありませんが、これにたてつくつもりはありません「好みの問題」だからです。
では社会的に何が問題になるかと言えば、直接の健康被害でしょう。
ダイオキシンはタバコからも出ますが、その害については世界的にも明確になっておらず、わが国でも有史以来、焚き火、野焼き、の類は行われていたようですし、明治、大正、はおろか昭和の40年代まで、いろりもかなり見かけましたし、平均的に見ればカマドや風呂で薪を普通に炊いていたものです。
その時代の方々が世界一の長寿なのですから問題無しと見ました。
CO2の問題を見れば、温暖化(これも怪しいですが)の観点から電気(火力)やガス、灯油などはカウントされますが樹木を燃やすことはカーボン・ニュートラルでゼロ・カウントです。
灯油を燃やすことによる排気ガスは自動車より健康被害が大きいと言われていますが、行政のお目こぼしによって許されているにすぎません。
電気にせよ、灯油にせよ、全部が遠いアラブ諸国からの輸入に頼って我々が温かいめをしているわけで、今まさに、このバランスが崩れようとしているのでないでしょうか。
日本は国土の70%以上が山林なのです。
この大量の木をないがしろにして遠い海外に自分の命をゆだねることが、いかに危険で子孫に与えるデメリットが大きくなるか考えれば自ずと道は一本に絞られると思います。
いずれ必然的に石油は高くなり、灯油もガスも電気も使いづらい時代に入ってゆくでしょう。
私は(いや、私たちは)どうすれば煙の排出を控え密集地でも木材が焚けるストーブが開発できるかの実験をしてゆく必要があると思います。
木材で暖をとる家庭が増えれば、やむを得ず電気や灯油で暖房をせざるを得ない方々へ「余ったエネルギーを回せる」事にもなります。
材木を自分で調達して割って薪にして、、、の労力は、ただでさえエネルギー不足の昨今、電気やガスの会社から表彰されても良いくらいだと思います。(ま、冗談ですが)
一番の理由は、自然に逆らった方策というものは、いずれ破綻するという歴史の事実ではないでしょうか。
自国の木材熱源を山で腐らせ、遠い他国から熱源を調達することが自然な方法とはどうしても思えません。
日本の原発を推進させる為に、ホルムズ海峡の緊張状態を引き起こさせようという某国の気配もあるようですが、日本の首を絞めるどころか切り落とされる状態にもなりかねないこの事態に至っては、出来る限り日本古来の暖房方法を試してみるのも無意味ではないと感じるのですが。
なおタール分についての心配もあるようですが、石油製品の蒸留物と木などの植物から抽出されるものとは、どちらもタールですが別物です。
木からとれるタール分の一部は精製してクレオソートなど薬品としても使われています。
大量に吸ったらどうなるかと言うことまでは知りませんが、上にも述べたとおり歴史上、長期間にわたって吸い続けたであろう方々の今が長寿であられることから見ても、さしたる影響はないと思わざるを得ません。
しかし密集地で焚く以上、ご近所に迷惑にならない焚き方については配慮が必要なことはもちろんだと思っています。