[No.118] 抗がん剤
「抗がん剤」と言う名前が、いかにもガンに聞くような感じを与えるので良くない、と言っている人がいましたが、まさにそう思うようになりました。最近では「全く効果がない」と言っている医者もいるようです。こういう人は医学会から排除されますので一般の人の耳目には入ってきませんから、こういう治療に当る確立は非常に少なく、今のところは運としか言いようがありません。国家免許を持った、大学まで行って勉強してきた人達がそんなはずはない、、、と思うのが一般的だと思いますが、これがとんでもない間違いを呼んでいます。森鴎外(森林太郎)が軍医として兵士の脚気について伝染病説を採用し麦飯を禁じたために数万の兵士に害が及んだ話は事実として記録されています。ドイツで習った学説を固持した彼が、経験説の麦飯と脚気の関係を無視した結果多くの患者を見殺しに例でもあります。伝染病は医者の範疇ですが、生活習慣や食事の嗜好によって起きてくる病は、経験が学問より優先すると思います。現代の医者に治せないのは経験より学問を優先するからです。学問は経験の裏打ちを学説として普遍的に伝えるのが任務であって、経験を作り出す魔法ではないのです。原発の事故も学問が経験に及ばなかった例ではないでしょうか。想定外ということは学問の外と言うことです。一般の人が生きてきた経験上「怖い、危ないかもしれない」と思う感覚が学問によって打ち消されたものの、やはり「怖い、危ない」の方が当っていたわけです。ここから数理的にどの程度「怖い」か「危険」かを研究するのが学問であって、学問が先行してはいけないのだと思います。日本の学者全てが「経験上の事実」や「直感的発想」と言うものを尊重しない限りガンも原発も過ちを繰り返すことになりそうな気がします。解決策はただひとつ「記憶力だけに頼ったテスト」を国内から全て無くすことでしょう。
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